手段としての人力車
都市圏では昭和元年頃、地方でも昭和10年頃をピークに減少し、戦後、車両の払底・燃料難という事情から僅かに復活したことがあるが、現在では一般的な交通・運送手段としての人力車は存在していない。
現在は主に観光地での遊覧目的に営業が行われている。当初、京都、鎌倉といった風雅な街並みが残る観光地、又は浅草などの人力車の似合う下町での営業が始まり、次第に伊豆伊東、道後温泉といった温泉町や「無法松の一生」にちなむ門司港、有名観光地である中華街などに広がっていった。観光名所をコースで遊覧し、車夫が観光ガイドとして解説してくれるものが一般的である。
- 北海道では小樽市、東京都内では浅草雷門、埼玉県では川越市、千葉県では成田市、神奈川県では鎌倉市と横浜中華街、静岡県では伊東市と掛川市、松崎町、岐阜県では高山市、京都府では嵐山・左京区・東山区、奈良県では奈良公園、愛媛県では松山道後温泉、九州地方では福岡県の門司港、大分県の湯布院で利用できる。
- 現行の道路交通法では人力車は軽車両の扱いとなるが、自転車とはならないため、自転車道および道路標識によって自転車通行可とされた歩道を通行する事は出来ない。
- 観光人力車の乗車料金は10分程度の移動時間中に観光案内を含めた初乗り運賃が1人当たり1000 -
2000円から15分・30分・60分・貸切などさまざまである。2人乗りのものに3人乗車することも可能であるが、相当な重さになることから、観光人力車では料金を割り増しとするものが多い。
- 観光人力車では到着した後の観光客への観光案内時間中の駐輪場所の整備、客待ち時における待機場所の整備が遅れている。
観光人力車の他、結婚式やお祭りなどでの演出としての使用や、歌舞伎役者のお練りなどに使用されることがある。